鈴木眼科クリニックは南北線 南平岸駅から徒歩5分に位置しています。白内障、緑内障。ドライアイ、遠視・近視、コンタクトレンズ検査など平岸におけるかかりつけ医として幅広く診療しています。
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加齢黄斑変性

加齢黄斑変性とは

眼に入ってきた光は網膜に映し出されて電気信号に変換され、視神経がその情報を脳に伝達します。
網膜には特にはっきりと見るための役割を担っている黄斑部があり、その中心にあって少し窪んでいる中心窩は注視する際に働く重要な部分です。
黄斑部は感度が高いため、網膜の他の部分より強靭にできていますが、それでも加齢によってダメージは蓄積されていきます。
加齢性黄斑変性は、黄斑が加齢によってダメージを受けて変性することで起こる病気です。

加齢黄斑変性の原因

加齢黄斑変性は大きく分けて、委縮型と滲出型の2種類があります。
委縮型は、黄斑の組織が加齢とともにだんだん縮んでいく現象です。
歳を重ねるとともに黄斑は少しずつ小さくなっていきます。
視力もそれに従って徐々に下がっていきますが、短期間の間に急激に視力が低下することはありません。
そのため、なかなか自分では気が付きにくいという特徴があります。
滲出型では網膜のすぐ外側に新生血管ができ、この血管が黄斑にダメージを与えます。
この血管は正常の欠陥と比べて弱く、血管から液体が漏れ出やすいという特徴があります。滲出型では急激に視力低下を引き起こすこともあります。
発生要因は加齢、タバコ、高血圧、ストレスなどが言われています。

加齢黄斑変性の症状

加齢黄斑変性になると、視野の中心部のもっとも見たいところが見えにくくなります。
出血が多い場合、見えづらくなる範囲が大きくなります。
進行すると、徐々に視力が低下していきます。
加齢黄斑変性の症状が片方の眼から現れることが多いため両目で見ると、あまり気にならないことがあるため気づきにくく、また気づいても年齢のせいにしてそのままにしていることが多いです。

加齢黄斑変性の治療法

現在のところ、萎縮型齢黄斑変性に対する有効な治療法はありません。
脈絡膜新生血管を有する滲出型齢黄斑変性のみが治療の対象となっています。
滲出型齢黄斑変性に対しては、新生血管の活動性を抑える効果がある薬剤を眼内に注射する治療が世界中で広く行われています。
この治療の登場により、視機能の維持・向上が期待できるようになりました。
しかし、加齢が病気の原因ですので、一度良くなってもまた悪くなることもあります。
定期的な検査や治療が長期にわたって必要です。
他にも、光に反応する薬剤を体内に注射し、それが新生血管に到達したときに弱いレーザーを照射して新生血管を破壊する「光線力学的療法(PDT)」、新生血管をレーザーで焼く「光凝固法」などの新生血管を破壊することで黄斑へのダメージを食い止める治療もあります。
絡膜新生血管が中心窩に発生すると、高度の視機能障害が生じる可能性があります。
そのため「中心窩に及んでいない脈絡膜新生血管を発見する」ことが重要です。
早期発見で病気をいち早く発見することで、脈絡膜新生血管は小さく、中心窩網膜の働きの低下を最小限に食い止めることができ、治療後の良好な視機能維持につながります。
50歳を過ぎたら、眼底検査を受けることをおすすめめします。