鈴木眼科クリニックは南北線 南平岸駅から徒歩5分に位置しています。白内障、緑内障。ドライアイ、遠視・近視、コンタクトレンズ検査など平岸におけるかかりつけ医として幅広く診療しています。
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ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは

ぶどう膜とは、眼球の中心部をぐるりと包み込むように広がっている膜のことで目の中へ入る光の量を調節する虹彩、目のピントを合わせる毛様体、酸素・栄養を運ぶ脈絡膜の3つから構成されており、血管やメラノサイトが豊富なため、名前の通りぶどうの実のような色をしています。
このぶどう膜に何らかの原因で炎症が起きた状態を、ぶどう膜炎といいます。
まぶしく感じる、目がかすむなどの症状が見られることが多く、虫が飛んでいるように見える場合もあります。
細菌などによる感染症や免疫異常が挙げられますが原因不明のことも多い病気です。
失明を起こす可能性が高いため、点眼、内服、注射、点滴などで視力低下につながらないように炎症を抑える治療が行われるが、良くなったり悪くなったりを繰り返し長引くことがあります。
放っておくと白内障や緑内障などの合併症を伴いやすいのが特徴です。

ぶどう膜炎の原因

日本で多いぶどう膜炎はベーチェット病、原田病、サルコイドーシスによるぶどう膜炎です。
その他には糖尿病、膠原病、皮膚疾患、悪性腫瘍、感染などが原因のものもありますが、原因不明のぶどう膜炎も多く、その割合は30~50%と言われています。

ぶどう膜炎の症状

程度や部位によって様々ですが、充血、まぶしく感じる、かすむなどが多いです。
それ以外にも目の痛み、飛蚊症、物がゆがんで見えるなどの症状がみられます。
片眼のみのこともあれば、両眼に起こる場合もあります。
ぶどう膜炎の併発症として網膜剥離、網膜前膜、硝子体混濁、併発白内障、続発性緑内障をきたすことがあります。

ぶどう膜炎の治療法

基本的には薬による治療です。
原因が細菌などの病原微生物による場合は、その病原微生物に有効な薬が使用されますが、治療の目的は炎症を抑えて視力障害につながる合併症を予防することです。
ぶどう膜炎の種類や重症度によって治療法や治療の期間は異なりますが、局所療法として、炎症を抑えるための副腎皮質ステロイド点眼薬と炎症により茶目(虹彩)が水晶体に癒着し瞳が不整円となる虹彩後癒着を予防する散瞳薬点眼が処方されます。
目の炎症が強い時には目の周りの組織に注射をする場合もあります。
目の局所治療だけでは良くならず炎症が強い場合は、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、生物学的製剤の全身投与(点滴注射)が行われます。